4. 仕上げとしてイソプロピルアルコールを使って拭き取りましょう。
アクリル、ポリカーボネート(LEXAN®)のクリーニング
アクリルやポリカーボネートはアウトガスが発生することがあります。表面の保護フィルムを最低でも24時間前に剥がしておき、粘着フィルムを貼る前にガスを出させて下さい。貼る前に項目3のクリーニングを行い、あとはアウトガスを防ぐべくアクリルとポリカーボネートメーカーの取扱説明書を読んでから貼りましょう。これらは真空熱成形をする際に特に重要です。
塗装が新しい表面
新しく塗装が施された下地に貼る場合は塗装メーカーの取扱説明書を把握しておいて下さい。塗装を空気乾燥で乾かす場合最大21日間が必要となります。この日数は保管状況によって異なります(温度、湿度など)。最低でも7日間は空けるようにしてください。これらを無視して貼った場合、塗装の溶剤がフィルム粘着剤または塩ビに悪い影響を与え不具合に繋がる可能性があります。塗装をオーブンで乾かす場合、硬化乾燥後すぐにフィルムを貼り付けることが可能です。
自動車塗料とアフターマーケットのコーティング
自動車購入時ポリマープロテクションのコーティングが施されているケースが多々あります。コーティングは汚れを付きにくくしますが、粘着剤も接着しずらくなるため、粘着フィルムを貼る前にコーティングを除去するようにして下さい。
車両用ワックス
車両クリーニングをする前にワックスなどは除去して下さい。「表面のクリーニング」に記載しているステップ1-3を試みて下さい。
正しい手順を踏んでいれば、粘着フィルムがしっかりと貼り付き、耐久性も安定します。お客様も満足し、やり直し、剥離時のトラブルなどを避けることができます。
本記事の監修はRalph Wordon(ラルフ・ウォードン氏)、テクニカルマーケティングマネージャー、エイブリィ・デニソングラフィックス・ソリューションズ、アジア・パシフィック地域。